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授業NO.022「こころにスニーカー」

授業NO.022
授 業:「こころにスニーカー」
対 象:港区立御田小学校4年生38名
日 時:2008年7月11日
自分のマークを作って、最後はTシャツにプリントします。アイデアをどうやって出して、かたちにしたら良いのかな?先生と一緒に考えて、メッセージを発信しましょう!
講 師:稲垣行一郎(アートディレクター/1959年本学図案科卒業)

2008.07.11 fri. 09:00~09:40
「マークとは」(レクチャー)

最初に稲垣先生よりレクチャーがありました。絵の中に何頭牛が隠れているのか、数字が隠れているのか、クイズ形式で色んな作品を知りました。ウォルト・ディズニーの哲学にも触れ、ディズニーの魔法についても紹介してくれました。デザインはマジックでもあるとのお話に、周りにいた大人も興味津々です。その後、自分を表す漢字一文字を考えて、次のアイデア出しのステップにしました。

09:50~10:40
「6つの窓」

模造紙を横にして真ん中に線を引き、上段左側から順番に、三つ好きな生き物を描いてくださいと稲垣先生からの注文がありました。それが終わると、下段に再度好きな生き物を描いていきました。描いたモチーフは全部で6つ。今度はそれぞれに形容詞を付けていきます。例えば、”かわいいネコ”、”いじわるなカエル”…などです。

11:00~12:15
「マークをつくる」

休憩を挟んで、自分のマークをデザインします。まずは、先ほど描いた模造紙の絵を先生から解説してもらいました。上段に描いた絵は、実は他人から見た自分を表していて、下段に描いた絵は、自分から見た自分を表しているそうです。教育心理学博士でもある稲垣先生の意外な試みに、なんだか不思議な感じがします。その後、グループごとに模造紙に自分が着てみたいTシャツのイメージを言葉にして表現してみます。”かっこいいTシャツ”、”かわいいTシャツ”、たくさんの意見が出てきました。
TシャツのマークをまずはA4のコピー用紙に下描きです。「6つの窓」で出てきた気に入ったモチーフをマークにしたり、自分が着てみたいイメージをそのまま描いてみたり…。稲垣先生から言われたのは、なるべく文字を入れないこと。そのマークのイメージを限定し、完結してしまうからです。最初に下描きしたイメージを何回か練り直すことで、マークを決定していきました。本番は画用紙に清書し、好きな画材(ポスカ、コピック、マジックや色鉛筆など)で着色します。

12:15~13:40
「Tシャツのプリント」

お昼休みの間、スタッフ総出で、Tシャツにアイロンプリントを行いました。インクジェットプリンターで原画を転写紙に出力し、図案に沿ってカット。Tシャツにアイロンプリントをしました。お昼の終わった児童が興味津々に図工室へ覗きに来ました。出来上がったTシャツは、着用して授業にのぞみます。

13:40~14:40
「講評会」

みんなの前に立って、Tシャツを発表します。自分でデザインしたマークのTシャツを着て、みんなの表情がとても嬉しそうです。ひとりひとりのTシャツに、稲垣先生がコメントをしてくれます。児童から、自分でTシャツをつくったことがないから、新鮮だった!などいろんな感想を聞くことができました。

■おわりに

最後に稲垣先生から、歌詞がとても良い!とのリクエストで「アンパンマンのマーチ」を合唱しました。今回の授業は、知らなかった自分の一面が見え隠れしたり、それをどんな風に表現したら、デザインとして良く伝わるのかを教えてもらいました。

講師 稲垣行一郎 (アートディレクター/1959年本学図案科卒業)

こころにスニーカーを終えて

「おはようございます」と元気な声で出前アート大学が東京都港区御田小学校で開講した。
今の小学校の子供達は、無口でやる気のないそんなイメージを抱いていた私は、「おはようございます」の元気な声と明るい顔を見たときそれは間違いであったことに気づいた。「自分の作ったTシャツで街を歩こう」とテーマで子供達が実際にTシャツを作り、家に着て帰って家族とコミュニケーションをとる、街の人達や友達がどんな反応をするかの実験授業を試みた。
多摩美術大学の出前アート大学なので絵に関するクイズを出して、それを当ててもらうことからスタートした。ピカソの絵がどちらが本物かということで子供達が大学生には見られない純粋な気持で、真剣にスライドの前で話し合っている姿を見たのは大きな発見であった。
実際に自分で作ったTシャツを着た時の子供達の歓声は大きな声で広がっていった。その作ったTシャツにサインを求められた。これはかつて中国の大学で講義をした時、中国の大学生の日本の広告に関する興味の眼差しと全くよく似ていた。講義の終了後サインを求められた。この小学生の中から10年後、多摩美術大学を受けたい、デザイナーになりたいという人が生まれたらこの出前アート大学の意義も達成されたことであろう。