ホーム > 投稿
information 校友会からの情報
授業NO.031「ならべる ~学校のけっしょう~」

授業No.031
授 業:「ならべる ~学校のけっしょう~」
対 象:日野市立日野第一小学校
日 時:2010年2月3日
31回目の授業は、日野市立日野第一小学校で4年生63名を対象に実施しました。講師は、デザイナーの瀬戸けいた氏(1997年本学インテリアデザイン専攻卒業)と瀬戸なおよ氏です。自然の配列に習って、学校の道具を規則的に配置することで生まれるデザインを体験する授業です。テーマは「雪の結晶」。教室の机・画材・体育用具などを、六角形という約束に従って並べていきます。みんなで協力して「学校のけっしょう」をつくりました。
講 師:瀬戸けいた(デザイナー)瀬戸なおよ(デザイナー)

2010.2.3 wed. 10:35 ~10:40
「いきものに学ぶ」

瀬戸先生の紹介です。瀬戸先生たちは「いきものに学ぶ」をテーマに、その生態や形態からヒントを得て、ファブリック製品や玩具のデザインをしています。そして生き物の形態は理にかなった機能を持っているので、私たちの生活にも応用できると考えています。

10:40 ~10:50
「自然の中にある形」
花や甲羅や雪の結晶などの写真を見ながら、自然の中には同じ形の連続や、中心から対称に広がる決まりがあることの説明がありました。今回は雪の結晶にならって、中心から広がる六角形に道具を並べます。条件や制約などのルールを活かすところからアイデアが生まれることを経験してもらうのがねらいです。

10:50 ~11:10
「試作」・「並べる道具の紹介」

代表児童7名と瀬戸先生がパイプイスやスリッパを六角形に並べます。他の児童は舞台上から見て、並べ方や作品の大きさを把握します。並べる道具は教室の机や椅子、ダンボールやバケツ、画材などです。いつもは体育で使うフラフープやボールも並べます。ふだんは道具の色や形をあまり意識しないで使いますが、今回は形・色合いの観点から道具を選んでいきました。

11:10 ~12:20
「いろんな物を並べて結晶をつくろう」

7班(9名ずつ)に分かれて制作です。最初にどんな特徴の結晶にするか話し合い、道具置き場(会場中央部)と体育倉庫から道具を運んできて並べました。中心から引かれた6方向のガイドライン上に6対もしくは3対に配置します。直径6mの作品全体を俯瞰するために2階へ上がって見下ろします。「上から見るときれいに見えるのが不思議。」と話す児童もいました。

13:15 ~13:35

「仕上げ」・「振り返り」
昼休みを挟んで手直しや微調整をして作品を完成させました。そして班ごとの制作過程を2階から撮影した定点観測の写真で振り返りながら、制作の意図や感想を発表しました。中心から徐々に作品が大きくなる様子は、本当に結晶ができる過程のようです。

13:35~14:00

「みんなで2階から鑑賞」
どの作品も、全体のことを考えて工夫してあり、細部までていねいに物を並べてあるので見応えがあります。みんなで協力してつくった7つの「学校のけっしょう」が広がる体育館は、非日常的な空間となっていました。

出前アート大学を終えて
講師 瀬戸けいた(デザイナー/1997年本学インテリアデザイン専攻卒業) ・瀬戸なおよ

プロダクトデザインをやっているものの、手に技術があるわけではないわたしたちが、こどもたちに教えられること、伝えたいことを、事前にいろいろ考えました。「いきものに学ぶ」をコンセプトに、ずっとものづくりをしてきたわたしたちが、伝えられるとすれば、それは考え方。ものの見方。自然のなかの美しさ、その理由。それを応用すること。
今回は、ちょうど雪の季節ということもあり、雪の結晶に習って、ものが規則的に並ぶことによって生まれる意味や美しさを考えました。いつも見慣れたものや、きれいとは思っていないものも、きちんと配置して視点を変えて見てみると、思いもよらない美しさがあることに、みんな興味を持ってくれたようです。机に向かって製作するのではなく、からだを使った体験となったことも、よかったのではないでしょうか。わたしたちもこの「ならべる」は、卓上でしか試していなかったので、実際に体育館いっぱいに大きな結晶ができたのを見て、感動しました。ものを作ることだけでなく、その過程で感じ、考えたことが、この特別な授業で、こどもたちのなかに少しでも残るといいなと思います。